酒井ゆうじプロデュース ゴジラ全集Final
バンダイ 2007年



2004年からリリースされ続けてきた『ゴジラ全集』も、今回でついに完結。
これにて全28作のゴジラが勢揃い。一箇所に並べたらさぞかし壮観な事でしょう…さすがにスペースが無いのでやりませんが。
全7種+レアカラー1種。



ゴジラ(1954)

 

今回の目玉ともいえる初代ゴジラ。
ゴジラが国会議事堂を襲うシーンを立体化したもの。ベースのボリュームが凄い事になっています。

当初、雑誌に原型写真が発表された時には、ベースは議事堂ではなく和光ビルだったのですが
建物の使用許可が下りなかったらしく、残念ながらお蔵入りになってしまいました。
個人的に、和光ビルはゴジラに最も似合う建造物だと思っているので非常に残念です。
『ゴジラ激闘集!』は問題なく発売されたのに…。デフォルメされたものなら大丈夫という事か?)


 

とはいえ、議事堂バージョンのほうも素晴らしいクオリティ。
モノクロ彩色の効果も手伝って、映画そのままの雰囲気が味わえます。


 

一箱分のコストを越えてるんじゃないかと余計な心配をしてしまうほどにデカいベース。
ほぼ塩ビの塊なので相当重く、単品買いでも判別は容易。店先では真っ先に抜かれてしまっていたとか。
完全に白黒彩色というわけでもなく、うっすらと茶系の色が吹かれているのが見て取れます。


 

今回のシークレットは初代ゴジラのカラー彩色版。
第一弾から第三弾までずっと縁がありませんでしたが、最後の最後でようやくシークレットに出逢い申した…。
手に入ったら入ったでやはり嬉しいものです。


 

ベースは通常版と比べてやや赤みがかった彩色。タイトルプレートも赤文字です。




ゴジラのみを比較。左が通常版、右がレアカラー版。


 

皮膚のディテールは食玩とは思えない緻密ぶり。
カラー版は口内まで塗られていたり、背ビレに飴色でアクセントがついているなど、もう一手間掛かっている感じ。



ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘

 

レッチ島でエビラと対峙するゴジラ。
劇中のノシノシ歩きを思わせるポーズがいい感じ。
『南海の大決闘』は、元々『ロビンソンクルーソー作戦 キングコング対エビラ』として企画されていたものだそうで、
そのせいかゴジラの性格もどことなくキングコング的。加山雄三のマネだってしちゃうよ。


 

南海ゴジ。やや薄い色をした目も塗装で再現されています。
ベースはかなり小ぢんまりとした印象。端っこには波飛沫が。



ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃

 

怪獣島でガバラと戦うゴジラ。
『オール怪獣大進撃』は、怪獣の登場シーンが全て一郎少年の夢の中の出来事という異色作。
ある意味では怪獣の出て来ない怪獣映画と言えるかも。
しかしまぁ、小学生が夢に勇気付けられて銀行強盗に勝ってしまうんだから妄想の力は偉大ですよね。


 

穏やかな顔付きの総進撃ゴジ。やはり子持ちだと性格が丸くなるものなのか(?)。
ベースには四本の樹木がそれぞれ別パーツで付属。南の島の雰囲気が出ていて結構好きです。



ゴジラ対メガロ

 

ジェットジャガーと共にメガロに立ち向かうゴジラ。
「カンガルー跳びでメガロを倒す一瞬前」(酒井氏の解説より)の、タメの姿勢が再現されています。


 

メガロゴジ。何だか毎回この顔を見てるような気がするな。
ベースは泥の質感がリアルですが、殺風景でちょっと物足りない感じ。おそらく今回一番箱が軽かったのでは。
ゴジラが都市破壊から遠ざかっていた時代なので、仕方ない事でもあるんですが。



ゴジラvsキングギドラ

 

北海道の名所の一つ「さっぽろテレビ塔」へと歩み寄るゴジラ。
『2nd』の福岡タワーに匹敵するボリュームを持ったテレビ塔が圧巻です。




全景写真。こりゃデカい…。
テレビ塔の実物は全高147.2メートル。ギドゴジが身長100メートルだから、見たところスケールはほぼ合っているようですね。


 

「ナショナル」のロゴもちゃんと印刷されているのが嬉しいところ。現在は「Panasonic」に変わっているそうな。
ゴジラの足元には爪先で破壊されたビルが。


 

マッチョな体型が格好良いギドゴジ。尖った頭頂部や背ビレの配列なども特徴的です。


 

テレビ塔は、プラ製のタワーに塩ビ製の柱を差し込む二重構造。
鉄骨同士のスキ間はクリア素材を使うことで表現しています。お陰で窓も透明になっていて綺麗。



ゴジラvsメカゴジラ

 

鈴鹿山中でメカゴジラに挑むゴジラ。
メカゴジラの容赦ない攻撃ぶりが印象的でした。


 

相手を威嚇するポーズのラドゴジ。
そういえば初めて赤い熱線を吐いたのがラドゴジでしたね。


 

ゴジラの視線の先にはメカゴジラが…と、劇中のシーンを想像すると楽しいかも。



ゴジラ×メカゴジラ

 

1999年の房総半島、45年ぶりに出現したゴジラに大敗を喫してしまう特生自衛隊。
『×メカゴジラ』のアバンタイトルは、全シリーズ中でも屈指の名シーンではないかと思います。


 

歯を剥き出し、怒りの表情を見せる機龍ゴジ。劇中では唸り声がカッコ良かったなぁ。


 

90式メーサー殺獣光線車。非常に小さいサイズですが、窓やヘッドライトまで確認できるのが驚き。
崖下に落ちたガードレール等、細部までシーンの再現に気が遣われています。
ゴジラの右足の下には、73式小型車を踏み潰した際の爆炎が。葉山(兄)の最期の瞬間がここに…。
不謹慎ながら、あまりの芸の細かさに笑ってしまった。

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